先日作成した280Ah(3,584Wh)自作ポータブル電源ですが、LiFePO4(リン酸鉄リチウムイオンバッテリー)の生セルとBMS(バッテリーメンテナンスシステム)ユニットとを組み合わせてあります。
このBMSですが、私はHEYOというメーカー(ブランド?)の物を買いましたがDalyって表記だったりMGodって表記だったり、一体どれが本家なのかはわかりませんがどれも中身は同じみたいです。私はただの色違いという認識です。(笑)
それでこのスマートBMSがちょっとくせ者でして、ただ繋げただけではバッテリー回路がONにならないのです。アクティベートという作業を行わないと回路が成立しません。(ポータブル電源として使えません)
アクティベート方法がBMSの説明書に書かれているんですが、書かれているのは
方法1:「パワーディスプレイボード(別売りの残量計付きスイッチ)」のボタンを押す。
(`ヘ´) <必要なら付属しておいてよ!
方法2:B-とP-を短絡させた状態で放電するか充電をかける。
(^^ゞ<なんだ、救済措置あるのか
で、方法2で試しますが・・・一向にアクティベートしません。
動画も参考にしたんですが・・・
同じようにやってもできないんだよな~・・・。
と、色々試しながら悩むこと数時間。日本国内ではあまり先駆者が居ないからか情報がほぼ皆無。
改めて海外の掲示板を色々読みあさり、トライ&エラーを繰り返し・・・
やっと方法がわかりました。
方法2の詳細版!
まず放電式アクティベートでの成功談が見つからなかったので、充電式アクティベートを実施しましょう。
事前準備として、バッテリーはある程度放電させておきます。←これ重要
満充電では充電器接続によるアクティベートが機能しません。
①.B-とP-はバッテリーや負荷に接続してしまっていても大丈夫です。接続しない方が成功率は上がるかもしれません。
②.BMSのNTC端子に温度センサーを必ず取り付けます。(その他オプション品があるなら接続しておきます)
③.サンプリングワイヤー(セル電圧を測定する細い数本の線)を正確にバッテリーに接続し、BMSに差し込む前に各セル間電圧がきちんと採取できるかテスターで調べます。問題なければBMSにコネクターを差し込みます。
④.B-とP-をショートさせた状態で充電をかけます。念のため5秒くらいやります。
⑤.充電させたままショートを解除します。すると充電器が充電を停止しますが、アクティベートに成功していると1秒後位に自動的に回路がONになり、接続していた充電器が再度充電を再開します。
これで完了です。
で、私がどつぼにハマった原因は充電器の特性でした。
25A充電器では何度やってもアクティベートができず、40A充電器では1発でアクティベートができたのです!
悩んでいる最中、海外の掲示板に「40A級の充電器じゃないとできなかった」という書き込みを見つけたのが幸いでした。
恐らく弱い充電器ではBMSがB-とP-間の電圧差を認識する幅の閾値に達しないんだろうと思われますが、いかんせんアクティベートの原理が不明なので真偽の程は不明。
基本的には「B-とP-の電位差が無くなればアクティベートされる」らしいんですが、短絡しただけではアクティベートされないし・・・
感覚では短絡させたまま充電し、短絡を離した瞬間にB-側よりP-側の電位が上がればアクティベートされるのかなって感じは受けたんですが・・・。
充電器がバッテリーとの接続が解除されたと認識するスピードが速いか遅いかが鍵を握っているような気もします。
結論:BMSを買うときに一緒にパワーディスプレイボードも買うべき。
オプション品だけ後で買おうとしても「本体と同時購入じゃないと発送しません」って所も多いですし、海外の掲示板を見ていると「B-とP-短絡方法でアクティベートできません」の多いこと多いこと。できた人でも「何台もBMSを購入して使っているが、短絡させてのアクティベートは、まれにに機能するレベル」とか書いている始末。笑
何かの拍子にまたバッテリーの端子を外す機会があった場合、再アクティベートが必要になるかも?
備忘録も含めて記事にしたためました。