過去3回に渡って色々試してきた中華FFヒーターのポンプ音対策ですが、前回の「その3」でほぼトレーラー内にポンプ音は聞こえないようになり、音に神経質な私でもポンプの真上にあるベッドで寝られるレベルになりました。
今回はそこから少し発展させた形になりますが、新たなパーツも導入。それは・・・
音が小さくなるかどうかわかりませんが、形状の異なるポンプを用意してみました。¥2,500也。
ポンプにもいくつか種類があるようですが、一般的に中華FFヒーター5kW品には22ml/1000回という物が使われているようですのでそれと同じ吐出量の物かつ形状が異なる物を見つけました。Eberspacher(エバスペッヒャー)と同じ形の物です。
ポンプ表記上1kW~4kWとなっていますが、エバスペッヒャーには5kWの物がありませんからそのような表記になっているんだと思います。もしくは中華5kWというのが過大表記か?
コネクター形状は同一です。
では試しにポンプ単体で運転させてみて、音や振動が違うのか実験してみました。
①従来型ポンプ:
音→ゴツッ、ゴツッ、ゴツッ、ゴツッ、という重めな音
振動→ブルッ、ブルッ、と手が持って行かれるような振動
②エバスペッヒャー型ポンプ:
音→コツッ、コツッ、コツッ、コツッ、という軽めな音
振動→プルッ、プルッ、と小さめの振動
音量自体は少しエバスペッヒャー型の方が小さく感じるような?気がしました。
ただ特筆すべきは振動。ポンプを手で持つと明らかにエバスペッヒャー型は振動が小さい!
空運転なので実際に内部が燃料で満たされるまでは正確な駆動音はわかりませんが、今のところそんなに悪くないような印象です。
「多分交換しても悪くはならないだろう」と思いましたので、ポンプの交換に入ります。
今まで使っていたタッパーは蓋にロックが無かったので、ロック付きのタッパーを買ってきました。
外板部分で貼れるところには鉛制振シートを貼り付けてあります。
これは前回作成したポンプケースで効果があった物です。
タッパーの中はこのようにポンプが入ります。前回作成したときと同様、ポンプは吸音スポンジで挟み込んで固定するだけです。ポンプと蓋の間にも吸音スポンジを入れ、蓋でギューッと挟む感じです。
これをトレーラー下部フレームに結束バンドで抱いて固定しましたが、今回は結束バンドにもエアロフレックスチューブを使い、フレームに振動が伝わるのを更に防いでみました。効果あるかどうかはわかりませんが(^^;
さてポンプのエア抜きも終わり、動作チェック。
まず車外での音は・・・おお、以前牽いていたエメロード(webasto)並の静かさ!車外は間違いなく静かになっています。これがポンプの差なのかどうかは一概に言えませんが、ヒーターの排気の音の方が目立ってポンプの音は殆ど聞こえません。
続いて車内。ポンプの真上にあるベッドで寝てみます。
ん~~、なんか前と変化無しかな??いや、少し音が大きくなったような?
どうやら音の周波数が高くなったからか、可聴音が増えてしまったような気がします。
しかしながらフレームにポンプ稼働音は共鳴はしていないようで、ベッドで1人分横にずれるとポンプの音は聞こえません。単純にポンプからの音が空気を伝わって車内に入ってきているだけのようです。これについてはベッド下に遮音シートを敷くか、フロントロッカー天井部分に遮音を施工すれば音の侵入を防げるのではないかな、と考えます。
フロントロッカー内と車内ベッド部分はあまり気密性が良くないようで、外の音が少し入りやすいようです。
まぁ寝るとき耳栓をしてしまえば全然聞こえないので耳栓だけでも十分な対策なんですけどね(^^;
まとめ:
・ポンプからの音は車体(フレーム)の振動から来る音と空気振動で車内に入ってくる音の2つがある。
・車体振動から来る音は、ポンプと車体をいくつかの吸収材を使ってフワフワに固定することで防げる。ポンプを振動が少ない物に変えてみるのも手段の一つ。
・空気振動で入ってくる音は、物理的にポンプを車内と遠ざける。開口部から遠ざけるもしくは塞ぐ。遮音をする。
我が家はこれで車外騒音も劇的に低減でき、車内も就寝できるレベルに静音化できました。
本当はもっと色々な部材を購入してあり、ポンプを金属ケースに収めたりとかフレームマウント部分を少し凝った物にしようとか思っていたんですけど、もう十分静かになったなという満足感もありまして…とりあえず今年の冬以降は特に不具合が無い限りこれでいっちゃいます。
よって、長きにわたって挑戦してきた静音化は一旦これにて終了にしたいと思います。
2023/01/05追記
その後色々やりましたが、静音タイプのポンプに交換して完結しました。