びーだぶ家のキャンピングトレーラー日誌

デリカD:5ディーゼルでキャンピングトレーラー(Hobby 490KMF)ひっきーしてます。基本DIYでのメンテナンスや改造、修理を試みています。

hobby 490KMFのアクスル交換

時は遡ること2024年9月。

hobby 490KMFへ買い換えたばかりの友人家族と一緒にニワトコRVパークへ行ったときのこと。

同じトレーラーを並べて気がついたのが、うちのトレーラーは車高が低い。

トレーラー比較

左が友人の490KMF、右が我が家の490KMF。モデル年式は同じ。友人の490KMFはホイールの縁からフェンダーの縁まで指2~3本の車高があるのですが、我が家のは指1本分しかありません。何故だろう?

 

この事について色々調べてみたところ、原因として2つあることがわかりました。

1つめは『壁落ち』という現象。2つめは『サスペンションの劣化』です。

 

1つめの壁落ちというのはヨーロッパ系トレーラーには多くある症状だそうで、かなり誇張した図で説明しますと

トレーラー断面

ヨーロッパ系トレーラーは居室最外部よりも内側を通っている前後方向フレームのみで箱の重量を受け止めているので、床以外の所に荷物を多く積み過ぎたり路面が悪い所を激しく走行すると自重のせいで徐々に壁が落ち、タイヤ上部と車体との隙間が少なくなってくるんだそうです。床には多少の横梁は通っているとは言え、殆ど発泡スチロールとベニヤの合板で壁や天井や家具の重量を支えているわけですから床が湾曲してくるのも無理もありません。

そして壁落ちが酷くなると当然床面と壁面の垂直度にズレが出てくるので、家具がズレたり床にめり込んだり床が割れたりといった不具合が出てくるんだそうです。

 

次に2つめの原因であるサスペンションの劣化。

現代ヨーロッパ系のトレーラーはAL-KOやKNOTTといったメーカーのラバートーションバーアクスルが採用されており、ゴムの棒の弾力によってトレーラー重量を支え、路面からの衝撃を吸収しています。

dealer-cdn.comより引用

外側のケーシングと内側のシャフトから構成された車軸ににゴムの棒が隙間を埋めるようなかたちで入っていて、重量や衝撃は押しつぶされたゴムによって吸収されます。

※上の図は荷重がかかったときの捩れ方向が逆で間違っていますが理屈はこの通りです

このゴム(ラバーコード・グミストラップ等とも言う)が硬くなったり変形して復元力が無くなってしまうと車高は下がってきてしまいます。

 

 

では我が家のトレーラーにはどちらの症状が発生しているのでしょうか。

答えは『両方』。

 

まず壁落ちに関してですが、フレームから車両外側に向かって測定した所最大20mm程の沈下が確認できました。しかし幸いなことに床の割れや家具のズレは殆ど無く、加修が必要な程のものではありません。ちなみに中古でこのトレーラーを購入した時からこのような状態だったので、自分の代になってからは悪化していないようです。(買ったときは気にも留めていなかった)

サスペンションに関しては実は今まで思うところがありまして、タイヤを交換する際にジャッキアップしても全然タイヤが降りこず、サスペンションストローク量としては2cmも無いような状態。それにトレーラーを牽いているときも結構跳ねるので「こんなにもサスペンションは機能しないものなのか?」と疑問を感じていました。

そして決定打となったのは友人の490KMFのタイヤ交換をした時。ジャッキアップして比較させて貰ったのですが、明らかにストローク量が違う。やっぱりうちのトレーラーはサスペンションが機能してない!

 

さて、この状態をどうしたらいいものなのか悩みました。

この話を友人ともしていたところ、『とあるhobbyトレーラーオーナーの方で車高下がりが発生し、アクスル(サスペンションやブレーキ等が一体になった車軸)を交換した方が福岡にいらっしゃる』というのです。その方のブログ記事をいくつか拝見し、悩んだ結果・・・私もアクスルを交換しよう!と決めたのでした。(本当ならラバートーションバーだけ交換すればいいのですが、日本国内ではそれを施工しているところは無いようです)

 

でも当然ながらアクスルを交換するだけでは壁落ちに関しては直りません。しかしこの現象はヨーロッパ系トレーラーとして辿る運命であることや、現状で家具に不具合が生じていないこと。タイヤとフェンダー内部が擦れているわけでもないこと。直すとなったらトレーラーを1回解体する勢いになるので現実的ではない点を考慮し、壁落ちに関しては温存という方向にしました。

でもアクスルを交換してサスペンションがきちんと機能し、路面からの衝撃を和らげてくれるようになればこれ以上の壁落ちは防げるようになるでしょう。

今後トレーラーを買い換えることは無いでしょうし、今のトレーラーをちょっとでも長く使うにはアクスルを交換して車体へのダメージを軽減させて延命させるのが最良なはずです。

 

ここで、購入元・・・は色々問題があるので相談せず、総販売元であるトーザイアテオに相談したところ「やれるけど、忙しいから2年待ち」という事実上のお断りをされてしまいました。2年経つ頃にはトレーラー牽いてるかどうかわからないので、トーザイアテオは断念。

それ以外でも整備工場を有するキャンピングカーディーラー等にあたってみますが、軒並み「やったことがない」「やれる設備が無い」という返答のみ。

もう探すのも面倒になってきたので一瞬だけ「自分でやってしまおうか?」とも思いましたが、費用がかかってでも実績がある福岡のショップにお願いした方がいいだろうという判断で、先述したブログの方と同じショップへ問い合わせることにしました。

 

ショップの方からはやはり「茨城から福岡だと移動コストが高いから大変じゃないか?」ということは念を押されましたが「作業自体は可能です」という心強い返事を頂き、トレーラーの状態や牽引している環境等のヒアリング、メールだけでは無く電話での相談や写真を送り打ち合わせを何度もしてメリット・デメリットを検討しつつ部品を発注し待つこと約1年・・・。

 

ショップさんから「アクスル入荷しました」という連絡を頂き、ついに先日アクスル交換に至りました。

 

福岡入りして挨拶も早々にトレーラーを預け、作業をお願いして次の日に嬉しい連絡が入りました。

『ジャッキアップした状態での比較ですが、既存のアクスルと新品のアクスルでは足の伸びにかなりの差があります』というのです。

まずは既存アクスルでのジャッキアップ状態でのタイヤ位置。フェンダー下部から下方向に測定し、約25cm。

フェンダーからタイヤ中心までの距離

続いて新品アクスルの場合。

フェンダーからタイヤ中心までの距離

何と約30cm!交換前より5cmも足が伸びるようになっています。やはり既存のアクスルはゴムが硬くなっているか変形しきっていて、伸び方向のストロークが失われていました。

これだけでもアクスル交換に踏み切った甲斐がありますが、着地させたら・・・

この車高ですよ!

何ということでしょう!まだサスペンションが馴染んでないとは言え、かなりの車高アップです!この写真を見ていただけでもかなり嬉しくなっていたのですが、ショップ社長様から電話がかかってきまして「BWさんが見ていたブログの方が会いたいそうなんですけど、どうでしょうか?」と更に嬉しいお話!実は私も会って色々お話を伺いたかったもので。。。

 

この日は阿蘇に行っていた日だったのですが急いでお店に向かうと、ショップには例のブログ作者の方が。ご挨拶もそこそこにお話が始まり、この日は社長様とも併せてとても内容が濃くタメになる情報を得ることができました。気がついたら3時間近く喋ってましたかね(笑)夜遅くまで本当に貴重なお話ありがとうございました。また九州に行った際はよろしくお願いしますm(_ _)m

 

翌日に改めてショップに伺い、施工内容の説明を頂いてトレーラーの引き取り。とても理に適った修理方法で、犠牲になる部分を作らず弱点を対処する方法は目から鱗。どこかを強くさせてしまうと別の部分に負担がかかって破損することが起きうるヨーロッパトレーラーのシャーシにおいて、弱点対策の難しさを心得ているからこそ見いだした施工方法なのかなと思います。やはり実績があるショップは安心できます。

 

ショップの駐車場を出た瞬間、思わず「うぉっ!ええっ!?」と声が出てしまいました。トレーラーの揺れが全く違うんです!と言うか、揺れないんです。

今までは段差やマンホールや橋の凹凸を乗り越えた時にはヘッド車の揺れの後にトレーラーが”ズシン”と揺れる衝撃が伝わってきていたのですが、それが殆ど消えています。きちんとトレーラーのサスペンションが機能し、縮み方向は柔らかくなって伸び方向では十分にストロークをしているのを実感。これならトレーラーへのダメージが減るし、良い感じだ!

帰り道は穏やかな牽き心地のおかげで何度もトレーラーを牽引していることを忘れてしまいました。

 

ちなみに、外したアクスルは持ち帰ってきたのでじっくり観察。

観察してみる

すると、外側ケーシングの中心点にあるべき内側シャフトの角がズレた位置にあることが確認できます。これは恐らくラバーが潰れきっている為で、恐らく正しい位置じゃないと思います。また、ラバー自体も硬くなっていてヒビ割れも確認できることから状態としては悪いことに変わりは無いでしょう。

 

ちなみにこのラバーサスペンションの不具合といいますか異常劣化は我が家の年式周辺でしか起きないそうで、私はちょっと残念な年式を買ってしまったようです。

交換後のアクスルは対策されていることを祈ります。

旧アクスル

こちらのコーションプレートは元のアクスルの物。VGB18MVというアクスルで1800kg対応の物と書かれていますね。

新アクスル

こちらが新アクスルのコーションプレート。既存品と同じくVGB18MV、1800kg対応で変わりなし。製造は2025年の25週目ということでしょうか?だとすると6月中旬なので出来たてホヤホヤが出荷されたようです。

 

正直言ってかなりお金がかかった修理でしたが、やって良かった&行って良かった修理でした。我が家はスキーのためにトレーラーを買ったようなもの。路面がガタガタしている積雪路においても今回の修理により快適になったでしょうし、路面追従性が向上して安全性も増していることでしょう。早くトレーラーを牽いてスキーに行きたいな~!と思っているのですが、

 

今年は受験生がいるから殆どスキーに行けないんだよな~(苦笑)

その前に早くインフルエンザのワクチン接種しに行かないと・・・。